Zenlyに頼らずパートナーを信用する方法
ひかる:めっちゃ話変えていいですか? ぼく最近、3〜4年ぶりくらいに彼女ができたんですよ。
松田:うわ、すげー。
みなと:すごいってどういうことなの笑
ひかる:そうすると、これまで一人で過ごしていた時間を彼女と過ごすようになったり、まあいろいろ変わったなと思う一方で…
松田:はいはい。
ひかる:自分が他人のことを全く信用していないことに気づいてしまうっていう、壁にぶち当たったんですよ。
みなと:なにそれ。
松田:まあ前からそういう印象はあったけどな。
ひかる:それを思ったきっかけが…そもそもぼく、人のことは信用していないというか、別に期待はしていないんですよ。
みなと:うん、信用っていうか期待だよね。
ひかる:でもだからこそ、こういうオープンマインドなスタンスで、いろんな人といい関係をいい距離で築けてきたとは思っていて。
みなと:うんうん。
ひかる:特にこの3〜4年はいい感じでやれてるなと思ってたんですよ。でも彼女ができると…とにかく期待することが増えるじゃないですか。たとえば浮気するしないって話だと、それはしないでほしいという期待をしますし。
松田:なるほどな、まあ一概に期待って言うても難しいよな。
みなと:分かる。
松田:だって付き合うってさ、蓋然性の高さを担保し合いましょうみたいな、そういう試みなわけやんか。分かるかなこれ。
ひかる:あー、そうですそうです。分かります。
同棲してて家具買うときとかめっちゃ思うよな
松田:だからさ、友達とか会社の人に期待するっていうのともまた違うやん。もっと普通というか、それはするというか、タフな心でなんとかなるもんではないというか。
みなと:分かる分かる。
松田:自分がもっとも理想的な人格であれば発生しない悩みというのでもないと思うねんな。
ひかる:特に浮気に関して思っちゃうのが、僕元カノに5人と浮気されてて…
みなと:え、一人の元カノが5人と浮気してたってこと?
ひかる:そうですそうです。
みなと:なんなのそれ笑
クリスマス6回転
ひかる:しかも自分も自分で、彼女がいなかった間に彼氏持ちの女の子と遊んだりしてたんですよね。だからもう人って信じられねえなって。
松田:それはてめえだよ。
ひかる:笑 まあそういうことがあって。それで、今の彼女はすごく誠実でどう考えても信用できるんですけど、でも信用するための根拠を自分は探してしまっていて。
松田:もう Zenly ないもんな。
ひかる:これまで人に期待していなかったときは、自分は心が広いしそれがかっこいいとか思ってたのに、「心狭い自分きも…」ってなっちゃって。
みなと:なんだろう、分かんないけど辛そうだね笑
ひかる:しかも、いかにも遊びそうな彼女とかならまだ分かるんですけど、今の彼女はどう考えても何もしないんですよ。それなのに信頼できない自分が超嫌だなって。
松田:業って感じある。
みなと:犯罪に手を染めると全員が犯罪者に見えてくるって感じだね。
ひかる:それで、この話はちゃんと彼女にもしたんですよ。自分はこんな感じで、でも彼女は僕のことを信用してくれてるじゃん?って。で、なんで自分のことを信用できるのかって聞いたんですよ。
みなと:ちゃんと聞いたんだ、偉いじゃん。
ひかる:そしたら「信用したいと思っているから信用している」って。すげえ、そんな考え方あったんだって。アハ体験って感じでした。
松田:笑
ひかる:でもそういう信用の仕方ができるって、イコール自分で自分のことを信用できるって話だと思うんですよ。
みなと:あー、うん。それはめっちゃ分かるな。
ひかる:で、その言葉が響いたんで、気持ち切り替えようと思ってこの数日を過ごしたんですけど…僕にはまだやっぱできなくて。
みなと:一足飛びにはなかなかね。修練って感じはあるというか…自分に期待できるのと同じようにしか相手にも期待できないっていうのはあるよね。
ひかる:てか松田さんって、人というか…彼女さんのこと信用してますか?
松田:うん…まあ事実の話をすると、自分の彼女はかつて死ぬほど遊んでいたし、今も遊ぶときは遊ぶのよね。ちょっと前もクラブ行って朝帰ってきてたし。
ひかる:はいはい。
松田:で、これはもう前の話やねんけど、一回バチバチにキスマークつけまくって帰ってきたことがあってんな。
ひかる:まじか…
松田:でも、だがセックスはしてへんって言うねん。めちゃめちゃ酔ってあんま覚えてへんけど、してへんって。
みなと:笑
松田:全然意味分からんよね、どこの星のロジックかな?って。
ひかる:笑
松田:だから…まあ難しいね。キスマークをつけて帰ってきた日、この世界で実際に起こったことの話をするのであればノーセックスだとは特に思わんけど、でも別に信用はしてるな。
ひかる:あー…信用と期待が違う説はありますね。
松田:うん。別にその辺についての期待はしていないけれど、それも含めて信用してるって感じかな。
ひかる:でもそれって素敵な話ですよね、だって信じたいから信じるっていうのに近くないですか。根拠はないが、っていうか。
松田:まあ意志の問題やとは思っているかな。それに、別に遊んで帰ってきたからって自分が効力感を削がれるとかはないしな。
みなと:うんうん。
松田:一般的には明らかに矛盾を抱えているような世界観を彼女が持っていたとしても、それを共有する準備はできているっていうんかな。
ひかる:あー、なるほどな。
松田:そもそもの話、誰かと生の世界観を共有できるという期待なんてほぼ持っていなくて、でも条件を工夫することでそれが可能になったり、それでも無理な場合は関わり合いを持たなければいいわけやん?
ひかる:はいはい。
松田:ただ彼女の場合、できるだけそこの融通はつけたいと思う。でもまあね、そこまでクリティカルな世界観の相違が明らかになることってほとんどない気はするけど。
ひかる:なるほど。
松田:あとはそれをやるのは彼女だけな。人生で関わる全員とそういうことするとめんどいから。
ひかる:まあ確かに。
松田:もちろん理想的には、より多くの人とそう付き合えるようになりたくて、その一人目が彼女かなって感じでもある。
ポル・ポトが一番最後かなって感じでもある
ひかる:今までそういう意味では人を信用していなくて、それが楽だなと思ってたんですよ。でも今聞いて思ったのは、それってある種の逃げっぽいなって。
松田:あー、はいはい。
ひかる:心の広いかっこいい男かと思いきや、単に現実から逃げて、広い心を演じてたというか。
みなと:はいはい、なるほどね。
松田:底の底は絶対に開示しないからこそみんなと仲良くできるっていう、アメリカの個人主義のよくないとこって感じやな。
ひかる:でもそれを、一人目まずは彼女とできるようになると、人生もっと豊かになる気がしますね。
松田:自分はそう信じている。
ひかる:うん、でもめっちゃいいな。友達もっと好きになりそう。
みなと:笑
2023年5月5日
Aux Bacchanales 紀尾井町